~本の導入部より~
みえみえ見える
重ね地よ
古き器に注ぐ糸
海のまれ人やってくる
かき混ぜ法師の
菱形帽子
ここはワンダー
三重の国
南北に細長い三重は、各時代の都市からの道によって、ゆるやかに文化が育まれてきました。
奈良京都が「都」として栄えていた頃は、伊勢湾が受け皿に。
やがて東の勢力が 強まると東海道を通じて注がれました。
黒潮海道からも都市や大陸、南洋と結ばれ、文化がいり混じった地となりました。
古来から受け継がれる祭り、地形、人々の営み…。
本書は、そんな多様性豊かな三重を移住者の視点から見つめたモノクローム写真集です。
[掲載エリア]
朝熊岳/二見/菰野/伊勢/熊野/五ヶ所湾/神島/津/尾鷲/伊賀/奥伊勢
田山湖雪 TAYAMA KOYUKI
1987年静岡生まれ。
東京造形大学でモノクロ写真を学ぶ。
卒業後、三重のローカル誌『NAGI』編集部に入社。
編集に携わりながら県内各地の風景や民俗行事を中判カメラで撮影。
雑誌『NAGI』で移住者視点からみえてくる県内の風景のズレをモノクロ写真で表現した「コユキの三重ワンダーランド」を3年間連載。
2011年 アリアドネの糸(個展/トーテムポールフォトギャラリー・東京)
2012年 suraito(企画展写真家リレー/リコーイメージングスクエア銀座・東京)
2012年 suraito(個展/coma・松阪)
2013年 糸遊そそぎ(グループ展/影像2013・世田谷美術館区民ギャラリー)
編集/月兎舎